ポリタングステン酸ナトリウム

製品の特長

近年、化学業界において、環境への意識の高まりから、ポリタングステン酸ナトリウム(Sodium Polytungstate (SPT)) の使用が増えてきています。
ポリタングステン酸ナトリウムは、毒性や発癌性のない、重液分離に最適な新しい材料と言えるでしょう。ドイツ労働安全局で評価を受け、毒性がないことが証明されています。
また、再使用も可能ですので、環境にも優しく、ランニングコストも抑えることができます。
SPTは、室温でも溶け易い性質があり、また、低温でも結晶化しないので、重液分離作業に大変便利です。

重液分離
アルミと銅の分離の様子

粉状

ポリタングステン酸ナトリウム  ポリタングステン酸ナトリウム
      1kg 用ボトル例                   大型容器例

販売について

粉状のSPT1(飽和溶液密度3.1g/cm3)は常時在庫しており、通常1kg単位で販売しております。
お試し用として、SPT-1の250gの販売も開始しました。
炭素、窒素の不純物が少ない (<100ppm) SPT-0(粉状、飽和溶液密度はSPT-1と同じ)も在庫しております。


在庫品一覧
・SPT-0 粉状 1kgボトル (炭素・窒素<100ppm)
・SPT-1 粉状 250gボトル(お試し用)
・SPT-1 粉状 1kgボトル

より高比重の重液をお求めの場合は、SPT-4(炭化タングステン懸濁液、最大4.6g/cm3、黒色)も提供できます。ご指定の比重の液体を都度輸入するので、輸入諸経費が別途発生します。

別途取寄せ品
・SPT-4 液状 1lg単位(3.2~4.6g/cm3

関連製品

関連製品として、比重計(2.5~3.0g/cm3)、再使用のためのろ過フィルタ(径32cm)もご用意しております。

※下記画像のスタンド、ロートは商品に含みません。
比重計 ろ過フィルター

ポリタングステン酸ナトリウム(SPT-0、SPT-1)の特徴

  ポリタングステン酸ナトリウム SPT
化学式 Na6[H2W12O6] 又は、3Na2WO4・9WO3・H2O
CAS No. 12141-67-2、12333-13-0 
形状 粉状
再使用 可能
耐熱性 95℃
毒性 無毒
溶解性 >20℃
溶解性 <15℃
結晶化点 (密度2.8g/cm3の場合) <0℃
飽和溶液の密度 (25℃の場合) 3.08g/cm3
粘性 (密度2.4g/cm3の場合) 4cP
粘性 (密度2.8g/cm3の場合) 19cP
タングステン炭化物との混合


ポリタングステン酸ナトリウムに水をどれくらい混ぜたら希望する重液ができるか?

例 : 密度2,80 g/cm3のポリタングステン酸ナトリウム溶液を500ml用意する

密度2,80 g/cm3 の500 ml のポリタングステン酸ナトリウム溶液は1400gあります。
グラフから、2,8 g/cm3 の時の濃度は81%であることがわかります。よって、1400g中の81%がポリタングステン酸ナトリウムで、19%が蒸留水です。1134gのポリタングステン酸ナトリウムを取り、266gの水を加えてください。

密度 2,80 g/cm3

1134 g SPT     +     266 g 水     =     1400g 溶液 (=500ml)